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第2回 わが国特有のTh2サイトカイン阻害薬:トシル酸スプラタスト開発の歴史

喘息 Vol.21 No.2, 93-97, 2008

「開発の経緯(図1)1)2)」トシル酸スプラタストは, 1975年, 岐阜薬科大学江田昭英教授によりα-メルカプトプロピオニルグリシン, レバミゾールなどの含硫化合物に免疫調節作用があることから, 新規含硫化合物の免疫調節剤開発の提案がなされ, スルホニウム化合物のスクリーニングの共同研究を大鵬薬品工業株式会社と開始した. 1978年~1979年スクリーニング化合物の中に, IgE抗体産生抑制作用あるいはI型アレルギー反応抑制作用をもつジメチルスルホニウム化合物が見い出された. IgE抗体は気管支喘息, アトピー性皮膚炎, アレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患発症の原因抗体であり, このような疾患ではしばしば高値を示すことが知られている. 1982年, 一連のジメチルスルホニウム化合物の中から, IgM, IgG抗体の産生に影響することなく, IgE抗体の産生をクラス特異的に抑制するとともに, ケミカルメディエーターの遊離をも抑制する化合物としてトシル酸スプラタスト(IPD-1151T)が選択され, 新しい抗アレルギー剤としての可能性が見い出された.

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※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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