<< 一覧に戻る

印象に残る喘息症例

―小児科編― 気管支喘息と気管支反復感染の症例が実は膵嚢胞線維症?

我妻義則梅津愛子

喘息 Vol.19 No.2, 88-90, 2006

喘息と紛らわしい肺疾患がある. だから鑑別診断が大切なのである. そのような症例の中に印象深い患者がいる. 古い症例で, 残る入院カルテから思い出してみたい. OT君, 11歳(男), 37年前の昭和44年4月2日初診の小学6年生である. C市のM医師から市立病院のS医師のもとに紹介で入院した. 「かなり以前から激しい咳が持続していて, 結核予防会での1年にわたる検査と治療で非結核性疾患とされ, 気管支炎+喘息と考えていました. しかし入院観察では, 体温が常に37.0℃以上あって白血球数は13200, 好酸球数は0~3%であり, 胸部写真では部分的には肺気腫状でも肺紋理が著明で感染がありそう, 精査ご加療を」と紹介状に示されてあった. 1. 家族歴と既往歴 出生時の状況は記録がないので不明である. 家族歴は父方祖母が喘息, 父と父の兄が喘息, 母方の祖父が喘息であるが, 母は健康である. 同胞は10人で第10子, 男子の第6番目である. 第7子の姉が2歳時に消化不良で死亡しているほか, 兄弟に問題なく, 喘息も他にいないと聞いていた. 2歳から喘息という以外に, 乳児期の記録が残っていない. 家庭でイヌ, ネコの飼育があったが, これにはアレルギーを起こさない.

記事本文はM-Review会員のみお読みいただけます。

メールアドレス

パスワード

M-Review会員にご登録いただくと、会員限定コンテンツの閲覧やメールマガジンなど様々な情報サービスをご利用いただけます。

新規会員登録

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る