骨・軟骨研究の基礎と臨床
基礎編 破骨細胞研究の20年
THE BONE Vol.22 No.3, 49-55, 2008
「THE BONE」誌は1987年に創刊され20年間が経過した. この20年間に破骨細胞の研究は飛躍的に発展し, 1998年には破骨細胞の分化を調節する重要なサイトカインであるRANKLが発見された. 本稿では, 骨吸収に関する重要な発見について, (1)1987年以前, (2)1988年からRANKLが発見(1998年)されるまで, そして(3)RANKLの発見から現在に至るまで, の3つの期間に分けて紹介した. また, 日本人の破骨細胞研究に対して果たしてきた本誌の貢献についても言及した. 「はじめに」「THE BONE」が創刊された1987年からのこの20年間に, 破骨細胞の研究は飛躍的に発展した. それは, 破骨細胞形成を観察できる培養系が確立されたことや分子生物学的手法が破骨細胞研究にも応用されるようになったことによると考えられる. 20年前に疑問であったこと, たとえば, 破骨細胞の前駆細胞はどのような細胞か, 前駆細胞はどのような機序で破骨細胞に分化するのか, 破骨細胞の骨吸収機能はどのように発揮するのかなどについての解明はこの20年間に著しく進んだ.
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※記事の内容は雑誌掲載時のものです。