<< 一覧に戻る

特集 月経困難症を診る

月経困難症治療の展望

Future perspectives in the treatment of endometriosis.

大須賀穣

Pharma Medica Vol.32 No.6, 57-61, 2014

「はじめに」月経困難症は産婦人科において最も多く遭遇する疾患である. 月経はヒトを含む霊長類のみに認められ, 高等生物への進化のために合理的に得られた現象である. この月経という現象をヒトが一生のうちに経験する回数は, 人類の長い歴史においては決して多くなかった. その理由は, 妊娠期間・授乳期間において無月経になるため, 多産の時代においては無月経の期間が現代よりはるかに長かったためである. また, 食べていくことが精一杯であった時代には, 低栄養のために無月経になることも少なくなかった. 一方, 少子化の現代社会においては, 進化論的におそらく必要とはされていない多くの月経を経験することになっている. いい換えれば, 月経困難症は人類の進化と現代文明のミスマッチの結果として女性が経験することになった現代病である. とはいっても, 現代生活をいにしえに逆戻りさせることはできない. よって, 月経困難症に対する何らかの治療法が必要となってくる.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る