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PCI患者のATISマネジメント Up to date

①PCI患者の全身血管管理

西垣和彦上野高史青山琢磨服部有博久保田知希名和隆英

Pharma Medica Vol.30 No.6, 75-81, 2012

 長らく問題とされてきた経皮的冠動脈インターベンション(PCI)後の再狭窄は,薬物溶出ステント(DES)の登場により大幅に改善された。その一方,新たに出現したのがステント血栓症である。ステント表面の再内皮化が遅延するため,血小板血栓が形成されやすい。抗血小板薬が必要となる所以である。

 今回はPCIの専門家にお集まりいただき,ステント血栓症にとどまらず,広くPCI施行後患者に対する薬物治療について話し合っていただいた。
(2012年2月15日収録)



西垣 本日は,経皮的冠動脈インターベンション(PCI)でステントを留置された患者さんのリスクとその管理,適切な薬物治療について話し合いたいと思います。まず,上野先生からPCI後の薬物治療の重要性についてご解説いただきます。

スタチンと抗血小板薬はPCI施行例の生命予後を改善する

上野 薬剤溶出ステント(DES)の登場により,再狭窄は減少しました。しかし,心筋梗塞の発生率は,ベアメタルステント(BMS)と差がありません。11の無作為化試験,5,103例をメタ解析した結果です1)。一方,スタチンと抗血小板薬は,PCI例の長期生存率を有意に改善します。日本人虚血性心疾患例を対象としたレジストリ研究,CREDO-KyotoのBMS群(6,474例)の解析からも明らかです2)。また,必ずしも全例がPCIを受けているわけではありませんが,日本人の高度狭窄患者13,812例が登録された観察研究JCADにおいても,スタチンと抗血栓薬は全心血管系イベントを有意に減少させていました3)(図1)。
 以上より,スタチンと抗血小板薬は,軽症から重症まで含め,虚血性心疾患に対する標準治療薬だと考えられます。

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