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海外文献紹介

臨床

Pulmonary Hypertension Update Vol.3 No.1, 66-67, 2017

犬塚亮

Eisenmenger症候群は重度の肺動脈性肺高血圧症(pulmonary arterial hypertension:PAH)と右左シャントに伴うチアノーゼを特徴とする多臓器疾患である。ここ数十年間,先天性心疾患に対する外科的治療やカテーテル治療が時期を逸することなく行われるようになり, 先進国におけるEisenmenger症候群の新規発生数は減少傾向である。一方で,早期治療に適さない患者や高度な小児先天性心疾患ケアを受けられない地域から移住してきた患者などがおり,Eisenmenger症候群は現在でも一定数発生している。Eisenmenger症候群の予後に関しては,高度医療機関からの報告がいくつか存在するが,よいというもの,悪いというものさまざまな報告が混在している。従来はEisenmenger症候群の予後は原発性PAHに比べて良好であると考えられていたが,近年ではそれは疑問視されている。さらに,専門医療機関で治療されている患者に基づいた過去のデータには紹介バイアスがあるため, これらの報告が本当にEisenmenger症候群の患者の予後や治療の全体像を反映しているか不明であった。また, 肺血管に対する疾患特異的治療(disease targeting therapy:DTT)の生命予後に対する影響に関するデータは限られている。この研究は,ドイツ先天性心疾患全国登録というユニークなデータを用いて, 現代のEisenmenger症候群の患者の予後とDTTによる治療状況を明らかにし,全国規模でDTTが予後に及ぼしている影響を調べることを目的に行われた。


※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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