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開発者が語る新薬の開発

ソラフェニブの開発

Thyroid Cancer Explore Vol.2 No.1, 83-87, 2016

塚田克也

「はじめに」ソラフェニブ(BAY 43-9006)は,トシル酸塩であるBAY 54-9085の有効成分(遊離塩基)であり,複数のキナーゼを標的とする経口の抗悪性腫瘍薬である(図1)。In vitroにおいて腫瘍細胞の増殖に関わるキナーゼ(CRAF,BRAFおよび変異型BRAF,KIT,RET,FLT-3),腫瘍血管新生に関わるキナーゼ(VEGFR-1,VEGFR-2,VEGFR-3およびPDGFR-β)に対する阻害活性を有し,in vivoにおいて,腎細胞癌および肝細胞癌をはじめ,各種腫瘍の移植モデルにおいて抗腫瘍効果を示すことが明らかになっている。
「甲状腺癌に対する薬理作用」甲状腺癌では,遺伝子再構成(RET/PTC融合遺伝子)や点突然変異によるRETの恒常的活性化がみられることが多い。また,RETにそのような恒常的活性化変異がみられなくても,RASやBRAFに変異がみられることがある。RET,RAS,BRAFはいずれもMAPKシグナル伝達経路を活性化する分子であることから,MAPK経路の恒常的な活性化が甲状腺癌の発生に重要な役割を果たしていると考えられている。
「Keywords」ソラフェニブ,分子標的治療薬,腎細胞癌,肝細胞癌,分化型甲状腺癌


※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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