category13.gif


血友病最前線

【基礎】血友病Bの分子遺伝

Frontiers in Haemophilia Vol.2 No.2, 15-18, 2015

中村友紀小嶋哲人

「はじめに」血友病Bは血液凝固第IX因子(FIX)の欠乏や異常によりFIX活性(FIX:C)が低下する伴性劣性遺伝性の先天性出血性疾患で,一般に男児に発症する.その頻度は血友病Aの約5分の1で,男児出生約25,000人に1人とされ,血友病Aと同様に関節,筋肉,各臓器などの反復性深部出血を主症状とする.血友病BはFIX:Cの定量により<1%の重症,1~5%の中等症,>5%の軽症に分類される.
「1 血液凝固第IX因子の遺伝子・蛋白分子構造」FIXは肝臓で合成される分子量約57,000のビタミンK依存性凝固因子で,血漿中には3~5μg/mL含まれる.生理的には,活性化第VII因子(FVIIa) / 組織因子複合体あるいは活性化第XI因子(FXIa)によるFIXの活性化が起こり,血液凝固反応が進行する.ヒトFIX遺伝子(F9)はX染色体(Xq27.1-27.2)上に座位し,全長約34kbで,8個のエクソンと7個のイントロンより構成される.約2.8kbのmRNAには,29bpの短い5’側ノンコーディング領域,46個のアミノ酸残基からなるプレプロリーダー領域と415個のアミノ酸残基の成熟FIXをコードする領域,さらに1.4kbの長い3’側ノンコーディング領域が存在する(図1).


※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

【PR広告】

診療ガイドライン UP-TO-DATE 掲載開始

【PR広告】

目次から記事を探す