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Pharmacogenomics and biomarker

EGFR T790M変異測定におけるリキッドバイオプシーの利点と限界

がん分子標的治療 Vol.15 No.3, 90-94, 2017

和久田一茂釼持広知

近年,肺がんではdriver mutationの解析が進んでおり,肺腺がんでは上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異,ALK遺伝子転座,ROS1遺伝子転座といった遺伝子変異を測定することが推奨されている。EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がんに対してEGFRチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)は高い有効性を示すが,約10~14ヵ月で獲得耐性が生じ,獲得耐性例の約50~60%でEGFR T790M変異を認めることが報告されている。2016年にEGFR T790M変異陽性非小細胞肺がんに対するオシメルチニブの有効性が報告された。この結果を受けて,EGFR-TKIに対する獲得耐性例ではEGFR T790M変異を測定することが推奨され,血液などの液性検体を使用して血中循環腫瘍DNA(ctDNA)を解析するリキッドバイオプシーが注目されている。リキッドバイオプシーは簡便かつ低侵襲な生検方法であるが,偽陰性などの問題があり,現時点では組織の再生検が困難な症例を対象に実施されることが望ましいと考えられる。今後,リキッドバイオプシーによるEGFR T790M変異陽性例に対するオシメルチニブの有効性を検討した前向き試験の結果が期待される。
「KEY WORDS」非小細胞肺がん/リキッドバイオプシー/EGFR遺伝子変異/T790M変異/オシメルチニブ


※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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