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Round Table Meeting

免疫チェックポイント阻害薬の可能性と副作用対策

がん分子標的治療 Vol.15 No.2, 58-65, 2017

朴成和北野滋久河上裕鈴木重明

免疫チェックポイント阻害薬は悪性黒色腫をはじめ,肺がん,腎細胞がん,ホジキンリンパ腫,頭頸部がんでも承認され,すでに日常診療で使われている。従来の化学療法や分子標的薬にはない間質性肺炎や重症筋無力症(MG)などの免疫関連有害事象(irAE)があり,なかには投与を中止して数ヵ月後に発現するケースも報告されている。
MGは自己抗体によって神経筋接合部に起こる自己免疫疾患であるが,免疫チェックポイント阻害薬投与後に起こるMGは,従来のMGとは異なる病態を示すことが最近の臨床データからわかってきた。病態のメカニズムを解明し,適した治療方法を検討することが急務であり,それには多施設共同研究によって検体や臨床情報を集積できる体制も必要である。
現在,免疫チェックポイント阻害薬は単剤で用いられているが,さらなる効果を期待して併用療法が数多く試みられている。免疫チェックポイント阻害薬同士の併用,既存薬との併用,またIDOや血管内皮増殖因子(VEGF)に対する薬剤との併用,放射線療法との併用も検討されている。有望な抗腫瘍効果を示す組み合わせもあるが,副作用が増強する併用療法も多い。副作用リスクを下げ,かつ抗腫瘍免疫は維持されるような併用療法の開発が待たれる。


※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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