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Cancer biology and new seeds

Mist1発現胃組織幹細胞と発がん

がん分子標的治療 Vol.14 No.4, 65-69, 2016

有山寛

胃組織幹細胞のマーカーとして胃体部ではTroy,前庭部ではLgr5やVillinが同定されている。胃底腺と幽門腺はそれぞれを構成する細胞が異なることから,胃組織幹細胞もそれぞれ異なる可能性が示唆されたが,胃体部および前庭部に共通するマーカーはSox2のほかに確認されていなかった。
われわれは転写因子であるMist1が胃体部および前庭部の胃組織幹細胞に共通に発現するマーカーであることを同定した。胃体部においてMist1発現胃組織幹細胞は自然リンパ球(ILC)および血管内皮細胞をニッチとして生涯にわたり維持されていた。Mist1発現胃組織幹細胞は印環細胞がんの起源となる細胞であり,同時にKRAS変異により腸型胃がんの起源となることも確認した。特にびまん型胃がんにおいては正常組織幹細胞と同様にILCおよび血管内皮細胞がその進展に重要な役割を果たしており,これらの細胞あるいはこれらの細胞からのシグナルは新たな治療標的になりうると考えられる。
「KEY WORDS」Mist1,胃組織幹細胞,自然リンパ球,E-カドヘリン,Wnt


※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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