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Theme 新しい分子標的

がん微小環境のがん悪性化への関与とその理解に基づく治療法開発の現状

がん分子標的治療 Vol.14 No.4, 22-27, 2016

藤田直也

がんを取り巻く微小環境が,腫瘍増殖や転移などのがんの悪性化形質に大きく関与していることは100年以上前より指摘されてきた。事実,がんの転移先臓器はランダムではなくがん腫によりある一定の傾向を示すが,これは原発巣と転移巣の解剖学的つながりのみに依存するのではなく,転移先臓器内のがん微小環境と転移がん細胞の相性によって決定されているためであることが知られている。がん微小環境はこうした転移形成過程のみならず原発巣における腫瘍増殖・再発にも関与している。近年ではさらに,がん微小環境の多様性が同一腫瘍組織内にも存在し,そのことが,がんの難治性につながるがん細胞自身の多様性創出にも関与していることが報告され注目を集めている。これらの事実は,がんの根治を目指した治療法開発にはがん微小環境を含めた腫瘍組織全体の理解とその理解に基づく新たな治療法開発が不可欠であることを示唆している。
「KEY WORDS」がん微小環境,再発,転移,治療薬耐性


※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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