category05.gif category13.gif


Case Study 症例検討

アイトラッキング分析を用いたCRPS(複合性局所疼痛症候群)患者の評価

Locomotive Pain Frontier Vol.6 No.2, 28-32, 2017

城由起子青野修一松原貴子牛田享宏

複合性局所疼痛症候群(complex regional pain syndrome;CRPS)は難治性疼痛の一つであり,慢性の強い痛みや自律神経系,感覚系,内分泌系の機能異常に加え,患肢(または患側)の身体所有感の消失や運動機能障害といったneglect-like symptomを伴うことが特徴とされている1-3。さらに,CRPS患者では暗所において視覚的自己身体中心の偏移を呈することが知られており4,5,SumitaniやBultitudeらはプリズム順応課題によりCRPS患者の視空間知覚が矯正されるとともに痛みが改善したことを報告していることから,視空間知覚の歪みとCRPSの痛みには何らかの関係性があると考えられている
一方,痛み関連刺激への視覚的注意が慢性疼痛の発症や持続に影響している可能性について多数の報告がされている8-10。また,危険を伴うような痛みに対しては健常者であっても注意の偏移を呈することや,CRPS患者に限らずさまざまな慢性疼痛患者において痛みを現す表情に注意が向きやすいこと11,12などが知られている。これらのことから,慢性疼痛患者の注視行動を評価することは,その病態を知る上で一つの情報になると考えられ,近年ではアイトラッキング分析を用い慢性疼痛患者の注視行動を評価した報告が増えてきており,その有用性についても示され始めている13。そこで今回は,CRPS患者の注視行動の特徴についてアイトラッキング分析を用いて評価したので,その概要を報告する。

本記事は医師会員様のみ閲覧可能です。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

【PR広告】

診療ガイドライン UP-TO-DATE 掲載開始

【PR広告】

目次から記事を探す