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特集 高齢者の体液管理

高齢者に多い水電解質異常と治療

Fluid Management Renaissance Vol.6 No.4, 20-27, 2016

石川三衛

高齢者では,体液調節の異常と密接に関連して低Na血症を引き起こすことが多い。水代謝異常では水利尿不全に伴う体液過剰による希釈性低Na血症を惹起する病態が認められる。高血圧,糖尿病や脂質異常症など,生活習慣病の患者は経過中に心血管系疾患を有することが多く,心機能が低下して心不全を併発する場合,あるいは治療に降圧,ループ利尿薬を用いることで低Na血症を呈する。心不全の低Na血症は原疾患の予後判定に有用で,低Na血症の改善は原疾患自身の治療に依存するが,バソプレシンV2受容体拮抗薬が低Na血症の治療に使用されることが期待されている。また,体液量のほぼ正常な低Na血症としてSIADHや下垂体前葉機能低下症がクローズアップされる。病態解析のため,理学所見とともに体液やNa調節ホルモンの動態を探る。Na代謝異常では,高齢者の鉱質コルチコイド反応性低Na血症(MRHE)を含む腎のNa保持能が減退する病態にも留意する。低Na血症の診断には,尿中Na排泄量と循環血液量の増減をしっかり把握することが肝要である。
「KEY WORDS」低Na 血症,尿中Na排泄量,循環血液量(細胞外液量),循環調節関連ホルモン,バソプレシンV2受容体拮抗薬


※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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