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誌上ディベート

心不全における高尿酸血症は是正すべきか 消極的な立場から

Fluid Management Renaissance Vol.6 No.3, 85-90, 2016

荻野和秀久留一郎

「はじめに」高尿酸血症は心不全患者にしばしば認められる合併症であり,心不全患者の運動耐容能,末梢循環不全,炎症マーカー,左室拡張機能などと関連している1)-3)。さらに,血清尿酸値は心不全患者の予後予測因子であるという報告がなされ4),心不全における尿酸の病態生理学的意義が注目されているが,その詳細についてはよくわかっていない。特に,高尿酸血症が慢性心不全の増悪因子であるのか単なる重症度マーカーであるのか,高尿酸血症を是正することによって心不全そのものの病態が改善するかどうかについては,結論が出ていない。現在までの論文を検証すると,心不全に合併する高尿酸血症に対する介入試験は少なく,さらに死亡率などのハードエンドポイントを評価項目とした大規模な介入試験は報告されていない。したがって,心不全に合併する高尿酸血症を積極的に是正すべきであるという明確なエビデンスはないといわざるをえない。本稿では,心不全と高尿酸血症の関連性,慢性心不全に合併する高尿酸血症治療の是非について,最近の論文を参照しながら概説する。

※本企画は,正誤の決着をつけることを目的としたものではなく,また執筆者本人の研究・臨床上の立場を示すものではありません。

積極的な立場から/田中敦史 ほか
・消極的な立場から/荻野和秀 ほか


※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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