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特集 細胞老化update

ハエからみた細胞老化

アンチ・エイジング医学 Vol.13 No.4, 43-48, 2017

井藤喬夫井垣達吏

細胞老化は,がんの進行に対して抑制的にも促進的にも働くと考えられている。我々は,ショウジョウバエを用いて腫瘍の悪性化メカニズムを解析する過程で,細胞老化現象がショウジョウバエ上皮においても保存されていることを初めて見出すとともに,老化細胞が炎症性サイトカインなどの分泌因子の発現亢進を介して周辺細胞に影響を及ぼすSASP(senescence-associated secretory phenotype)現象が進化的に保存されていることを明らかにした。さらに,ミトコンドリア機能障害がRas誘導性の細胞老化を成熟化させることや,老化細胞の細胞周期の停止とSASP誘導に重要な役割を担うJNK経路-細胞周期停止の間のポジティブフィードバックループの存在を見出した。本稿では,最近の我々のショウジョウバエ遺伝学による解析からみえてきた,がん制御における細胞老化の役割とそのメカニズムについて概説したい。
「KEY WORDS」細胞老化,ショウジョウバエ,SASP,がん,JNK


※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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