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特集 細胞老化update

老化細胞除去モデルとsenolytic薬

アンチ・エイジング医学 Vol.13 No.4, 30-36, 2017

三河隆太杉本昌隆

哺乳動物の正常細胞を試験管内で培養すると,やがて「細胞老化」と呼ばれる恒久的な増殖停止状態に陥る。細胞老化は,古くから生体において極めて重要な癌抑制機構として機能することが知られていた。しかし近年では,細胞老化が癌以外にもさまざまな疾患に関与する可能性が指摘されており,特に加齢に伴う生体機能の低下や加齢性疾患の発症など,生体にとって有害な側面が注目されている。細胞老化を起こした細胞(本稿では老化細胞と呼ぶ)は,単に増殖能を失った細胞であるととらえられていたが,近年,老化細胞からはさまざまな生理活性物質が分泌され,周辺の正常細胞の機能に影響を与え得ることが明らかになった。このような老化細胞特異的な分泌表現型はSASP(senescence-associated secretory phenotype)と呼ばれ,SASPを介した細胞非自律的な老化細胞の機能が,組織の加齢性変化や加齢性疾患の発症に関与すると考えられている。本稿では,近年複数のグループから発表された老化細胞除去マウスから得られた知見,および老化細胞を標的とするsenolytic薬について概説する。
「KEY WORDS」細胞老化,SASP,老化細胞除去マウス,senolytic薬


※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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