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特集 肝臓とアンチエイジング

特集にあたって

アンチ・エイジング医学 Vol.11 No.6, 19, 2015

齋藤英胤寺井崇二

暴力的な動物よりも優れる力を人間に与えるために,プロメテウスが選んだのは天界の火であった。天界の火を盗んだこの賢すぎるプロメテウスにゼウスは怒り爆発し,捕らえ,罰として切り立つ高山に縛り付け,毎日大鷲に彼の肝臓をついばませた。肝臓は食べられても夜のうちに再生して全快する。しかし,翌朝にはまた大鷲がやってきて肝臓をついばむ。これは,肝臓の再生力の高さを例えるによく使われるギリシア神話の有名な一節である。ギリシア神話の生まれた頃と現在では,ヒトの平均寿命はかけ離れており,神話を作った人々がいかに想像力に長けていたとはいえ,現代の長寿は当時の人には想像を超えたものではないだろうか。現在,長寿を達成したヒトは,細胞老化という普遍的な現象と日々戦い,さらに長寿を得ようとしている。近年の細胞老化研究の進歩により老化細胞のマーカーや老化因子(SASP)などが発見され,細胞老化に伴う周辺のさまざまな生命現象が解明されつつある。


※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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