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私の研究―My Research―

第12回 血管新生を促す微小環境を備えたゲル状バイオマテリアルの開発

Angiology Frontier Vol.15 No.2, 68-72, 2016

小山博之

「はじめに」三次元構造をもち,かつ十分な大きさを備えた再生組織の構築は,再生医療が目指す重要な到達点の1つといえよう。再生組織を構築するためには,細胞ソースの確保と組織構築技術の確立が必要である。細胞ソースの確保に関しては,体性幹細胞やiPS細胞/ES細胞研究の著しい進展により,そのオプションは着実に広がりつつある。しかし,サイズの大きな三次元構造をもつ再生組織を構築する技術に関しては,十分に確立されているとはいいがたい。その最も大きな原因は,サイズの大きな三次元再生組織を維持するためのライフラインとして必須な栄養血管網を構築する技法の開発が不十分なためと考えられる1)。再生組織内に栄養血管網を構築する技法としては,再生組織内にあらかじめ血管様構造を作成した後にレシピエントの血管系と連結させる方法と,レシピエントの血管系から再生組織内に血管網の発達を引き込む方法の2つが考えられる。しかし,いずれの方法も再生組織内で新たな血管/血管様構造を作るという点では共通しており,そのためには再生組織内に血管新生を促すような微小環境が備わっている必要があろう。そこで筆者らは,血管新生を促す微小環境を具備した再生組織用足場材料(スカフォールド)の開発に取り組んだ。


※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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